主婦は一家の太陽

ともかく主婦である皆さま方は、ご主人を大切にしていただきたい。
「わが主人こそ、日本いな、世界で一番、立派な人である」と確信していくべきである。
他の家庭のご主人に比べて、あの人は社会的立場が高いとか、財力がある、いい生活をしている
などと、うらやむ必要はない。うらやむことはみじめである。
有名即幸福でも、裕福即幸福でもないからである。大切なことは、ご主人を守り、支えながら、
お子さんを立派に育てていくという、平凡といえば平凡なことを、やりきっていくことである。
その平凡のなかに真実の幸福があることを知らなければならない。


太陽は、毎日、朝がくれば、東天に昇り、夜になれば、沈んでいく。たとえ雨や荒らしの日でもあっても、その動きは変わることなく、毎日、毎日が同じ繰り返しである。
しかし、太陽は、生きとし生けるもの全てに慈光を与え、はぐくんでくれる。
皆さま方も家庭にあって、朝起きて食事の用意をする。ご主人を仕事に送り出し、
子供の面倒をみる。そして買い物、炊事、洗濯等々、毎日、毎日が、同じことの繰り返しの連続で
あるかも知れない。それは、まことに平凡なことに思えるが、一家にあっては欠かせない、もっとも
大切な役割を担っているのである。この平凡という中に、じつは幸福への確かな道がある。ここに
ご婦人を“一家の太陽”という意義がある。
(東京・北多摩圏ヤング・ミセス代表者会1986年・4月・11日)