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- 作者: 新潮社
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/04/01
- メディア: 新書
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これは大変誤り易い事なのだが、憎悪は感情のものというより寧ろ観念に属するものなのだ。おのずから発する憎悪の情という様なものはないので、一見そう見えるが、実は恐怖の上に織られた複雑な観念であるのが普通であり、意志や勇気や行動に欠けた弱者の言わば一種の固定観念なのである。(カラマアゾフの兄弟14−122)
実行をはなれて助言はない。そこで実行となれば、人間にとって元来洒落た実行もひねくれた実行もない。ことごとく実行とは平凡なものだ。平凡こそ実行の最大の性格なのだ。だからこそ名助言はすべて平凡に見えるのだ。(作家志願者への助言4−119)
実行家として成功する人は自己を押し通す人、強く自己主張する人と見られがちだが、実は反対に、彼には一種の無私がある。空想は孤独でも出来るが、実行は社会的なものである。有能な実行家いつも自己主張より物の動きの方を尊重しているものだ。現実の新しい動きが看破されれば、直ちに古い解釈や知識を捨てる用意のある人だ。物の動きに順じて自己を日に新たにするとは一種の
無私である。(無私の精神23−102)
どうか、柔軟な心という言葉を誤解してくれないように。これは、確固たる意志と決して抵触するものじゃない。(文芸月評1 3−144)
小林秀雄さんって全く知らなかった(恥)
知る人ぞ知る、批評家なのね。
夕飯の買い物中、
たまたま本屋さんで気軽に買ってしまった本。
おかげで、夕飯の献立は焼肉から野菜炒めに変更しちゃいました。
衝動買いだったかな〜なんて思いながら読んでみた。
びっくり。
ドキッってする言葉たちが多くて。
出会いに感謝。