すてきな絵本に出会いました(涙)
親の私が、思い入れが強いので、よみきかせにまだ向いていないかな・・・
自分で読むようになるまではそっと、しまっておこう。

ちいさな くれよん 篠塚かをり/作

ちいさなくれよん (こどものくに傑作絵本)

ちいさなくれよん (こどものくに傑作絵本)

おれて みじかく なった きいろい くれよんが、
くずかごの なかに すてられていました。
「ぼく、まだ かけますよ。まだ きれいにぬれますよ」
おおきな こえで よんだけれど、だれもひろいにきてくれません。


「よーし、ぼく ひとりででていこう。ぼくは まだやくに たつんだ」
えんがわの むこうは、 おひさまの あかるい ひろい せかい。
「そうだ。あの ひろい そとへ、 でて みよう。
 なにか ぼくの やくに たつ ことが、あるかもしれない」


しばふの うえに、ぼうやの くつが あらって ほして ありました。
くつに ついて いる ひよこが なきそうな かおを して います。
「どうしたの?」
「ぼくたち、いつも どろんこで、 いつも、ごしごし あらわれて、
 もう きえそうなの」
ほんとうに、 ひよこの いろの うすいこと。


「じゃ、 ぼくが きれいに ぬって あげるよ」
くれよんは、 ひよこを せっせと ぬって あげました。
ひよこは、とても きれいに なりました。
でも、くれよんは もっと みじかく なりました。
「ありがとう。くれよんちゃん」
「よかったね。じゃ、さよなら」
くれよんは とことこ あるいて いきました。

といった雰囲気で物語はすすんでいきます。
ほんとは全文を書きたいとこだけど。


まえがきにこうありました。
著者は幼稚園教諭で、もうお亡くなりになられているようです。

与えられた使命を最後まで果たしてこそ、その物が本当に価値のあるものとして生きるのです

黄色いくれよんも、一時は捨てられましたが、あきらめずに、広い世の中に出て、
ひよこを塗り、自動車を塗り、小石を塗り、最後に豆粒のようになってすら、消えそうな星を
塗るために、夜空に飛んで行きました。
立派に自分の使命を全うして世の中の役に立って消えていったのです。

くれよんは本当に幸せな生き方だ。
私も、私たちも、使命を自覚している。


毎日が、最高にしあわせな一日そのものだね。


ありがとう。
ほんとうに。