昭和54年の5月5日。
輝く大海原が見える神奈川文化会館で、私は「正義」と、一心に筆を走らせた。
そして、「われ、一人正義の旗持つなり」と記したのである。
「正」の文字は「一」を「止める」と書く。
「義」の文字は、「我」を「美しく」と解く。
「正義」の師弟。
この一筋の大道ほど、人間として心定まり、心美しき道はない。
(随筆 人間世紀の光138 正義の東海道を讃う)