経済は感情で動く : はじめての行動経済学

経済は感情で動く : はじめての行動経済学


「分かっちゃいるけど、やめられない・・・」


近頃、(・・・いやもともと?)とても情的な(覚的な)私の理の部分を刺激してくれた一冊。
ハッとさせられたことが多い一冊。
数多くの選択問題が出て、金銭的選択に情がどう影響するか
自分も参加しながら検証されていく。
経済の本というより、分りやすい理学の本。


気づいたことは、私は情がい切りすぎて・・・
ラッキーだった。
人生もラッキー。


つまり私たちは、見たいものだけをみているわけだ。いやなものをどうしても見なければなら
ないときには、見方ををいくらか変えてしまう。調査によると、強い先入観をもった人は、是と非の両方を混ぜて一つにしたものを見せられると、そのあとは、もとからあった先入観をいっそう強めるという。それは自分に合わないものを全く無視するからではなく、それらを軽んじ疎んじるためのもっともな理由をやっきになって捜すからなのだ。
実験哲学者の祖フランシス・ベーコンはそのことをよく得ていて、自分の本によくよく注せよと言い、「自分の経験を否認するものより是認するもののほうを喜ぶのは人智の決定的な誤りである」という言葉を残している。

脳における志決定はいつどのように行われるのか。このことに貴重な示唆を与えるのがベンジャミン・リベットの実験。私たちはふつう、「識してから行動に移す」とっているが、実は「識する」0.35秒前に脳はすでに活動を開始している。「脳活動→志→行動」の順だというのだ。この結果、「志」とわれるものが、どのようにつくられるのかが問題として浮上してきたのである。

「理vs情」という対立図式でとらえるのではなく、「情は理を支える不可欠なパートナー」であり、「知識だけでは正しいことをするには足りない」という本章の主張をかみしめよう。「理情を御す」のではなく、両者をうまくかみ合わせることができるかどうかは、あなた次第である。


よい本は、リンクするね。
広がって、確認して、深める。